福田陽電子音楽作品集[MSQS 0001] 

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収録曲目

1.ピアノと電子音による小協奏曲(1978) [31'00"]
2.ミュージックコンクレートによるファンタジー(1977) [12'13"]
3.Resolution ”分解”(ベースギターシンセサイザーのために)(1989) [13'46"]

解説

 このCDは、私の作品のうち、クラシックの電子音楽の流れを汲む作品を集めたものです。現在のところ同種の作品は5曲ありますが、そのうちの3作を収録してあります。
 ピアノと電子音による小協奏曲は、即興によるピアノ演奏の録音に、ブックラーのモジュールタイプのシンセサイザーを用いた電子音を重ね編集した作品で、曲調的には非常に息の長いタイプの作品となっています。
 ミュージックコンクレートによるファンタジーは、音源的としては街頭録音によるさまざまなノイズを用い、テープ編集の技法を駆使して、作品として仕上げたものとなります。
 Resolutionは、ベースギターシンセサイザーという希少な楽器を用い、全く一人で演奏したコンサートのライブ録音です。この作品はシーケンサーを一切用いていないのが自慢で、一聴してシーケンサーに聞こえる部分は、フレーズサンプリングの手法を用いています(注:フレーズサンプリングとは、フレーズやメロディ、その他和音なども含めて1つの音色として楽器に記憶させてしまう手法です)。1台のベースギターシンセサイザーとMIDIで連動したサンプラー、もう1台のシンセサイザーという組み合わせで、どれだけの世界が創造できるのか、とにかく聞いてみて下さい。
 なお、先にも書きましたが、特にピアノと電子音による小協奏曲は、持続系の非常に息の長い作品です。気の短い方にはお勧めできません。