III〜Bluebird in Sunrise / N.Takazawa and A.Fukuda [MSQP 0013] | ![]() ![]() |
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収録曲目 |
解説
シリーズ第3作です。バラエティに富んだアルバムに仕上がっています。(1981年作品) このサードアルバムは、2人のプロジェクトにとって重要な転機となった。事情はすこぶる単純で、つまるところ当初用意していた曲の録音がほぼ完了した事に尽きる。もちろんまだ何曲かは残っていたのだが、出来の甘い曲や、ギタリスト不在では録音の難しい曲ばかりで、たとえ録音したところで、とても満足の行く出来にはならなかっただろう。実は、録音してあった曲はアルバム1枚分くらいはあり、それを1枚にまとめて、プロジェクトを完了する方向も考えられた。しかし、どう曲順を考えてみても、何かがもの足りない状態だった。そこで、当然と言えば当然なのだが、新しい曲を作る方向へ向かって行った。足りない物を補うという感覚が根底にあったため、今までに無いタイプの作品が次々と生まれた。結果として、バラエティーに富んだ魅力あふれるアルバムが完成し、さらに次回作に含まれるべき作品が多く残ったため、プロジェクトが継続する事となった。いや、加速が付いて止まらなくなってしまった、と言うほうが実情に近いだろう。
このような経緯から、このアルバムには、従来の作風のものや全く違ったものが混在し、統一したテーマは存在していない。アナログのB面にあたる3曲が組曲風になっているが、最後にまとめる段階でそういう処理をしただけで、元来は別々の作品である。途中の段階で、その辺の見通しも立っていたので、アルバムタイトルは、かなり早い段階から単に「III」とする事に決めていた。が、最後の段階になって「Bluebird in Sunrise」という名曲が出現したため、どうしてもアルバムタイトルの副題として採用したくなった。変に長々としたタイトルになってしまったのは、こういう事情である。全8曲中、以前からの作品が4曲、新作が4曲と、バランス良く収まっている。 |